石原慎太郎について

石原慎太郎 89歳逝去 

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「財政再建に尽力」

1932年9月30日生出生地 神戸市須磨区
2022年2月1日逝去逝去地 東京都大田区

◎町田スイミングクラブ

石原慎太郎東京都知事初当選当時の時代背景

都政新報より

財政再建に尽力

後に『えらいところに嫁に来たな』と思った、と回顧したように、石原氏就任時の都財政は危機に瀕していた。

石原慎太郎の田中角栄感
稀代の<発想力>

バブル崩壊後に税収が大きく落ち込み、青島都政下で財政健全化に着手したが、98年9月には財政危機の「非常事態宣言」を出すまでに追い込まれた。就任直前の98年度決算は、経常収支比率が99.3%で、18年ぶりの赤字決算となった。

石原氏は就任直後、「財政再建団体に転落するかどうか、徳俵の上に足をかけた状況」と評し、就任1か月後の5月に財政再建プランの策定に着手。7月には4年間で5千人の職員削減や職員給与4%カットなどを盛り込んだ第1次財政再建プランを、03年には更に4千人の職員削減などの第2次プランを策定。

06年までの7年間の厳しい行革で、一般会計規模は約2割縮減し、庁内からは「乾いたぞうきんを更に絞るようだ」と悲鳴が上がった。徹底的な緊縮財政の末、2期目の07年度予算編成時には「財政再建は一つの区切りを付けた。大きな節目になる予算が仕上がった」と財政危機から脱却を宣言した。

ある幹部職員は「この時の財政再建があったからこそ、コロナ禍の今でも安定した財政基盤がある」と振り返る。